
さわやかな酸味がアクセント。グリーンレモンを使った洋菓子 2019.02.25
素材本来の味を大切に
「Las Luces(ラス ルセス)」は、東京・目黒区にある洋菓子店です。東急目黒線・大井町線の大岡山駅から徒歩7分、大岡山北口商店街の先に位置しています。
自然派食品にこだわって作られたケーキやクッキーなど、焼き菓子を中心に販売しており、店内は甘い香りにつつまれています。
この洋菓子店の新商品に、農業女子メンバー・吉瀬りえさん(和歌山県・きみのフルーツ)の減農薬レモンが採用されました!
完成した商品は、マーマレード、タルト、シフォンケーキなど数種類あります。
使用するレモンは、ピール(皮を煮て砂糖漬けしたもの)や、シロップ、アイシング状にするなど、ひと手間加えられています。レモン一つでこんなにたくさんの楽しみ方があるなんて…驚きです!
「今回、柑橘(かんきつ)を使用したお菓子を作りたいと思ったときに、吉瀬さんの減農薬レモンを紹介していただきました。レモンが育つ夏場は台風の影響も心配でしたが、吉瀬さんから生育状況を都度、連絡いただいたことで、そうした心配もなくなりました。届いたレモンを手にしたときは、吉瀬さんの顔が浮かび、一つ一つ大切に育てられていることを実感しました。」(Las Luces/井之上友恵さん)
井之上さんのアイデアにより、さまざまな姿に変身したレモン。どれも洋菓子の甘さを楽しみながら、素材本来のさわやかな酸味もしっかり味わえます!生のレモンを丸ごと食べる機会はなかなかないと思いますが、洋菓子になったことで子どもから大人まで幅広い世代の方が手に取りやすくなるのではないでしょうか。
柑橘を懸け橋に
東京生まれの吉瀬さんは、大学時代にオーストラリアへ留学。卒業後は国内の気象会社へ入社し、お天気キャスターを務めたほか、海外で放送される気象番組の制作にも携わりました。その後、再び渡豪し自然療法について学び、国際アロマセラピストの資格を取得しています。
農業とはかけ離れた分野で活躍していましたが、ご主人が親戚の農園を継ぐことをきっかけに、和歌山県北部の紀美野町へ移住しました。現在は夫婦でレモンやみかん、ハッサクなどの柑橘を栽培しています。
きみのフルーツの柑橘は、カツオの有機肥料を使用しているため、コクがあり糖度・酸度のバランスが良いのが特徴の一つ。また、収穫した果実を機械ではなく、手で一つ一つ丁寧に選別することも鮮度を落とさない秘訣なのだとか。
「減農薬栽培をするにあたって一番気を付けないといけないことが、“害虫対策”です。 農薬の使用を抑えると、害虫の影響で樹が枯れやすくなってしまうことから、見つけ次第 早めに駆除することを繰り返し行っています。樹を守るために最低限の農薬を使用しますが、それでも害虫は寄ってきます。そこを丁寧に見ていくことが、大変ですがとても大切になりますね。」
「私たち、きみのフルーツと井之上さんの想いが、共鳴した今回のマッチング。とても貴重な経験になりました。このようなご縁を大変嬉しく思います。」(吉瀬りえさん)
今後は、柑橘を通じて「この里山と都市部」、「この里山と世界」をつなぐ懸け橋となる取り組みをしていきたいとのこと。海外生活をはじめ多くのキャリアを積んだ、吉瀬さんならではの挑戦に注目です!